アフターピルの作用機序~詳しく知りたい方へ~

アフターピルは、妊娠する行為があってから、緊急避妊のために使用するピル(女性ホルモン剤)です。
基本的な避妊には低用量ピル(エストロゲンとプロゲストロン類似ホルモンの合剤)を用いるのが一般的ですが、やむを得ず避妊に失敗したときのみ使用する最終手段となります。
現在、日本ではレボノルゲストレルというホルモン剤が発売されています。
使用方法は、行為の72時間以内に0.75mgの錠剤を2錠服用します。
作用機序は次の通りです。レボノルゲストレルは、黄体ホルモンであるノルゲストレルの異性体で、排卵前に服用すると排卵が5~7日間抑制され、その間に精子が受精能力を失うことによって避妊効果を示します。
以前は、ヤッペ法という、合計200μgのエチニルエストラジオールと2.0mgのノルゲストレルを行為後72時間とその12時間後に服用する方法も取られていました。
こちらの作用機序は多岐にわたっており、1.子宮頸管粘膜を濃厚にさせ、精子の支給への侵入を阻止する、2.下垂体性腺刺激ホルモンの抑制、3.排卵の抑制、4.黄体期の短縮、5.卵子の卵管内輸送時間の変化、6.受精卵の着床を困難にする、などが知られています。
副作用は、レボノルゲストレルでは93.3%、ヤッペ法では40.1%の患者さんが何もなかったと報告しています。そのほかに、頭痛、傾眠、下腹部痛、悪心・嘔吐などが報告されていますが、特に悪心・嘔吐については、レボノルゲストレルは、ヤッペ法に比べて、際立って少なくなっています。
ただし、両方の方法ともに、その避妊効果は100%ではなく、ヤッペ法では2.6%、レボノルゲストレルでは1.13%の妊娠率が報告されています。